『コロナ禍…妻と』

雑記


最近は会社も休みが増え、家にいることが多くなった。
でも俺の住むところは意外と自粛が緩い。
田舎だしね。
でもさすがに夜は飲みには出歩かないようにしている。
休み中、家にいるとやっぱり増えてくるのは、あれだよ、あれ。
俺もまだ健康体なんで、女房も家にいるから、しろしろってうるさいし……。
運動だよ。
こう見えても俺は筋肉質だ。
普段から筋トレは我流でしてるんだけど、こう先々まで時間があると思うと、今までしたことがないことをしてみた。
中でも今回良くやったのが筋トレじゃないけど、ストレッチ。
休みの間に身体を柔らくして、少しでもアンチエイジングに役立てようと思ってね。
開脚しての前屈ストレッチ。
これテレビ見ながらずーっとやってた。
高校時代は、開脚して前に倒れたら耳まで付いたんだけどね。
今じゃほぼ10度ぐらいか傾けなかったよ。
でも無理して何度も前屈してたら、徐々に曲がれるようになって45度ぐらいまでいった。
でも太ももの裏が痛くなったね。
終わって立ち上がったら、歩き方がぎくしゃくしたよ。
でも身体がいい方向に変わった感じがして、悪くはなかった。
次の日の朝だったよ。
トンデモないことが起こった。
俺の愚息が、あの最近めっきり人見知りになっていたあの愚息が、突如暴れん棒将軍になっていたんだ。
おおっ! どうしたんだ、お前!
あんなに大人しかったお前が、急にどうしたというんだ! 訳を言ってみろ!
でも、黙って突っ立てるやつを見ても埒が明かず、俺は隣で寝ている女房を起こした。
「見てくれ! 急にこいつが俺の言うことを聞かなくなって暴れ出したんだ。俺は何もしてないぞ! こいつが勝手に!」
カーテンの隙間から差し込む朝陽に浮かび上がったその胴体は、雄々しく、いびつなカーブを描き(真っすぐではない)伸び育ち、はち切れんばかりにパンパンに膨みんだ頭部は、表面はテカテカになってその朝の爽やかな光を反射していた。
それを見た女房は
「まあぁ、最近見ないうちにこんなに逞しくなって。私の手を煩わせないで独り立ち出来たなんて立派だわ」
そう言って頭を撫でた(俺の頭ではない)
「ばか、暴発するぞ!」
「いいわ、任せて、私がなだめてあげるから」
そう言って彼女はパジャマを脱ぎ始めた。
ブラジャーも自分で外した。
おお、そうか……すまんな。
俺も急いで全部脱いだ。
こんなことはめったにない機会だ。
女房がテレビのリモコンを掴みスイッチを入れた。
朝の情報番組が相変わらず、コロナ禍のニュースを流している。
少しボリュームを上げる。
家には今、次男と母親がいる。
女房も自分でわかっているんだ、あの時の声が大きいことを。
まだ独り立ちしているうちにと、すぐに彼女に覆いかぶさる。
俺は自分のものに手を添えることなく、先の感触だけで、彼女入り口を探す。
くぼみを見つけ出すと、前後左右の腰の動きだけでその入り口を徐々に広げていく。
彼女ももう潤みだしたのが感触でわかる。
「かずちゃんの……すごい熱いわ……」
「ああ……お前ももうすげえぐちょぐちょだぜ……」
もう待ちきれず、彼女の中に押し入った。
彼女は最初少し顔をしかめたが、私が動き出し、中がこなれてくると、悩ましい声を上げ始めた。
前後に動きながら進み、ほどなくして彼女の奥に届いた。
ぐいっと更に押す。
また更に高い声が上がる。
「し、静かにしろ……」
そう言いながらも、俺は手を緩めることなく、彼女の奥をぐりぐりと押し込み続けた。
先を柔らかい肉に擦り付ける感じに快感が襲う。
朝のまだ働かない脳にこの刺激は、やばいな……。
「お前、口ゆすいだか(洗口液でという意味)?」
「うん、さっきトイレ起きたとき。かずちゃんは?」
「俺は3時頃起きたとき……じゃあいいか」
俺は彼女にキスをした。
そして舌を差し込む。
彼女もそれに応える。
舌が絡まり合う。
彼女が脚を広げ出す。
更に奥の肉壁をもっと抉るようになる。
当然だが、彼女が更に大きい声を上げた。
下半身を密着させ、奥を短いストロークで突きながら、ディープキス。
俺は左腕で身体を支え、右手は彼女の乳房と乳首を握りしめ、揉む。
すかさず彼女がいつものように、下から両手の指先だけで俺の乳首を転がす。
スタンダードかつ至高の体位。
また快感が増す。
朝からこの乳首攻撃は、ひじょーにやばい。
その快感と、朝からしてるという興奮で、もう俺の射精に向かうスイッチが入った。
女には分からないだろうが、このスイッチが入るとそう長くは続かないし、後戻りはできない。
逆にこのスイッチが入らない限り、男は自分の充血が続く限り動き続けることが出来る。
「だめだ……もうイキそうだ。いいか?」
いいか? と聞いたのは、まだ彼女をイカせてないからだ。
申し訳ないが俺は先にイク、後を頼む。
彼女がわずかにうなずく。
私は枕元の小さな引き出しからコンドームを取り出すと、装着し、すぐさま彼女の中に戻った。
また彼女が脚を広げ、乳首を転がした。
もう俺の射精の為に尽くすようだ。
助かる。
腰のグラインドを続けるうちに、徐々に射精への道筋がつく。
その道を快感の塊が昇ってくるのがわかる。
追い打ちをかけるように彼女にディープキスをねだった。
この至福の時間をもっと続けたいが……限界がきた。
うぐっ……。
彼女の口から口が離れる。
自然に腰の動きが止まり、目を強くつぶる。
ぐはっ……。
次の瞬間、彼女の奥に先を押し付けながらの噴出が始まった。
と同時に快感が頭を突き抜ける。
首を丸め、唇を強く結び、その快感を受け止める。
くうっ……。
荒い息で、彼女の上に崩れ落ちる。
射精の勢いが徐々に弱まってきた。
テレビの音声が耳に戻ってきた。
まだ感染者数がどうのこうの言っている。
彼女の上からずり落ち、抜け出ると、俺は彼女の横に仰向けになった。
彼女が俺にぴったりと寄り添い、肩と胸の間に頭を乗っけてきた。
その手が俺の胸をなぞる。
荒い息が収まってきた。
ひとつ、大きな深呼吸。
満ち足りた時間。
だらんと、しおれた俺のもの。
俺の愚息は元の控えめな、大人しい子に戻った、よし、よし……。
でも今はコンドームを外す気力もない。
眠りに落ちる前に彼女が言った。
「ねえ……夜、もう一回しよ……」
俺は僅かにうなずいた。
今日もストレッチ頑張ばらないとな……。
ステイホームも……満更でもないか……。